『CHARLOTTE GAINSBOURG/CHARLOTTE FOR EVER』

velvet-moon2005-03-09

シャルロット・ゲンズブールゲンスブール)の今の所唯一のフル・アルバム。1986年の15歳時の作品。同年、同タイトルの映画もあり、共に父親であるセルジュ・ゲンスブール製作によるもの。シャルロットはセルジュの「LOVE ON THE BEAT」のラスト曲でデュエットしている。それは僅か13歳の頃のもの。

この「CHARLOTTE FOR EVER」は日本でも幾度かCD再発されている。おそらく1990年の再発盤よりこの13歳時のセルジュとのデュエット曲「レモン・インセスト」が追加収録される様になったと思う。流石!のセルジュだと思えてならない。この最も少女期ならではの危うい魅力を映像と音楽(声あるいはヴォーカル)で残したのだから。愛娘のシャルロットとの近親相姦的な内容のこの映画と曲は賛否両論だろう。でも、ここでは中年男性スタン(後に「スタン・ザ・フラッシャー」を撮る)に扮し愛するロリータ(シャルロットあるいはロー)を留めておきたかったのではないだろうか...問題も含んでいるだろうがそんなセルジュの嗜好はそれまでの作品にも表れていたのだから。

シャルロットのデビューは映画が先。主演第一作目は「なまいきシャルロット」(クロード・ミレール監督)で1985年の14歳。今もますます美しく女優としても実力をつけている。まだまだ、今後が楽しみで仕方がない。シャルロットはお写真よりも絶対に映像で観て頂きたい。笑ったお顔はセルジュそっくり。セルジュとジェーンの美しい良い部分ばかりを頂いたかの様に思う(まぁ、ちょっと背が伸びすぎたり、ヘヴィ・スモーカーだったりも譲り受けているけれど)。・・・大好き!なのだ。

女優としてのシャルロットの魅力はまたにして、兎に角「可愛い〜!!」に尽きる。この無理矢理歌わされているのだろうか?という様な精一杯の息絶えそうなお声の儚さに胸が痛くなるのだ。こんなに可愛くて心臓に悪い音楽体験は初めてだった。勿論、楽曲も全てセルジュで他のデュエット曲も聴ける。フレンチ・ロリータ音楽の最高峰をこの方しか居ない!というセルジュが作ったのだ。どちらのファンでもあり、ナボコフルイス・キャロルのファンでもある私には永遠なのである。

[1986] CHARLOTTE GAINSBOURG ★ CHARLOTTE FOR EVER