『MIRANDA SEX GARDEN/FAIRYTALES OF SLAVERY』
かつて好きだった英国のインディ・レーベルは随分と消滅したり興味が希薄になって行ってしまった。でも、この「MUTE」は変わりなく好きなレーベルなので嬉しい。デペッシュ・モードとツアーを回ったりしていたこの男女混合グループ:ミランダ・セックス・ガーデン。このアルバム以前はマドリガルな作風でそられも好きなのだけれど、さらにドコドコしたドラムやノイズが織り混ざったこの「フェアリーテールズ・オブ・スレイヴァリー」は特にお気に入り。
デレク・ジャーマンの音楽にも関わりのあった彼女たち。そんな映像的なものが美しいヴォイスと対称的なノイズという融合で見事な幻想世界を表現していると思う。不可解な歌詞から感じられるこの遠い夢のイメージは私にはとても心癒されるものがある。ソニック・ユースの影響も受けているというのもとても嬉しく納得!
忘れてはならないこのアルバムのプロデューサーは、アレックス・ハッケ(アインシュテュルツェンデ・ノイバウテンEINSTURZENDE NEUBAUTEN)!!ギターのベン・ゴロムストックが大ファンなのだそうだ。そのベンのお言葉がこの作品を簡潔明瞭に語っていると思う。
「ヴォーカルは嘆きであり、ノイズと交わることによって、さらに美しくなる。」
[1994] MIRANDA SEX GARDEN ★ FAIRYTALES OF SLAVERY